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「ふくしま希望市場」インタビュー

原発事故とその後の放射能汚染により、福島の産業は広範囲にわたり大きなダメージを受けました。
それは農業で特に顕著で、たとえ放射線量が基準値よりも十分に低い地域の野菜であっても風評被害の憂き目にあっています。

こうした状況の中、福島県鏡石町にある「ふくしま希望市場」では、消費者の方に安心して購入いただけるよう「専門機関による放射能測定(放射性物質の検出検査)」と「ふくしま希望市場所有の計測機器による放射線量検査(ベクレル計を用いた検査)」の2重のチェックを施し、それをクリアしたものだけを販売・出荷しています。

今回はふくしま希望市場の運営主要メンバーである遠藤さん、二瓶さんにお話を伺いました。

─── 今日はよろしくお願い致します。早速ですが、「ふくしま希望市場」の立ち上げまでの経緯をお伺いしたいと思います。

やはり3月の大震災と原発事故が起点になっています。事故の後、最初の風評被害で福島の野菜が売れなくなってしまったので、須賀川市鏡石町の近隣の農家の方たちが「自分たちを含む、同じ問題に苦しむ農家を救うために何かしないと」と思い立ち、まずお互いのネットワークづくりから始めたんです。
そのネットワークの中で、この問題に立ち向かうためにはまず自分たちの野菜の安全性を示したうえで、実際に食べてもらおう!という話になりました。そして売り方をどうしようと考えた結果、この「ふくしま希望市場」というショッピングサイトを立ち上げることになったんです。
立ち上げ決定からショッピングサイトの公開までにかかった期間は50日。これは異例の速さでした。

─── 放射線量の検査体制を整えるまでに時間がかかったそうですが、具体的な検査の内容をお聞きしてもよろしいでしょうか?

そうですね、この検査体制の厳格さが希望市場の商品の特長ですからね。
こちらの検査方法を見ていただくと分かりやすいと思いますが、販売前と発送前、それぞれの段階で検査を行っています。
まず販売前にサンプルを採取して、2種類の検査を行います。
ひとつは専門機関、つまり第三者にこのサンプルを送っての数値検査。もうひとつは自分たちで所有している計器を使っての検査です。
そのどちらも大丈夫ということになって初めて出荷OKになります。
その後、ご注文をいただきましたら必要な野菜を集荷して梱包・発送となりますが、ここでも野菜一品一品に対して最終チェックをかけています。

国や県は、放射線量の暫定規制値を下回っているものは出荷して良いとしていますが、これだけだと理由として弱い。安全ですよって口で言うだけじゃなくて、具体的に数値化して、明確に示さないことには誰も納得してくれないんじゃないかと思うんです。
だから専門機関の検査報告書もホームページ上で公開して、言葉だけではなくデータ的に安心・安全だということが分かるようにしています。こうすることでより買っていただきやすくなるのかなと。

また、国の放射線量の暫定規制値は1kg当たり500ベクレルとなっているんですが、ふくしま希望市場ではその10分の1の数値、1kg当たり50ベクレルという規制値を設けています。
要するに自分たちでハードルを上げて厳しいルールを作って、そのうえで出荷していますよと。そういった取り組みもホームページ上で示しています。